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今季も圧倒的な強さを見せるレッドブルのマックス・フェルスタッペンの将来に、大きな注目が集まっている。一説にはフェルスタッペンはレッドブルとの契約を早期に終了させ、メルセデスに移籍するという話もある。しかしレッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーはメルセデスに対し、結局は手に入らないはずのドライバーを獲得するのではなく、自分たちのマシンを改善することに集中した方がいいと釘を刺した。
今季のレッドブルは、コース上では順調そのものである。しかしチーム内での主導権争いが表面化するなど、順風満帆というわけではなく、この状況にフェルスタッペンは、チームと2028年までの契約を結んでいるにもかかわらず、離脱を示唆したこともあった。
■今がメルセデスの限界なのか? ラッセル「基本に立ち返って、マシン開発とダウンフォース増加に注力すべき」
同チームのホーナー代表は、そういう話題が上がるたびに、メルセデスはフェルスタッペンを獲得することを「夢見ている」として、時間を無駄にしていると語っている。しかしその一方でメルセデスのウルフ代表は、フェルスタッペンを獲得できる可能性があることを示唆し続けている。
このことについて改めて尋ねられたホーナー代表は、次のように語った。
「この件についてマックスと話したかい? マックスと話しても、結局のところそれは紙切れの問題ではないんだ」
「彼とは2028年末までの契約を結んでいる。でも重要なのは、彼がこのチームの中でどのように感じているか、チーム内での関係性、そしてパフォーマンスについてなんだ。そしてトトの問題は、彼のドライバーについてではないと思う」
「彼はおそらく、手に入らないドライバーに集中するのではなく、他に集中すべきことがあると思うよ」
メルセデスからは、今季限りでルイス・ハミルトンが離脱し、フェラーリに移籍することになった。その後任を探さねばならないが、その第一候補はフェルスタッペンであることを、ウルフ代表は公言して憚らない。しかし現在のメルセデスは低迷しているため、その希望が簡単に達成できないことは、ウルフ代表も認識している。
しかしウルフ代表は中国GPの際に、パフォーマンス以上の要素が、最終的にフェルスタッペンの将来を決めることになるだろうと語った。
「ドライバーが加入するには、非常に多くの要因が影響する。もっとも合理的な観点から見れば、最も速いドライバーが最も速いマシンを手にするというのは明らかなことだ。でもそれは、今の場所に留まる唯一の理由ではないと思う」
「単純な思考の人なら、それがチームに留まる唯一の理由かもしれない。でももしかしたら、他の要素も考慮する、もっと深みのある人もいるかもしれない。マックスには、その深みがあると思うよ」
「その観点で、我々は彼を説得するつもりかって? それは説得力の問題ではないと思うよ。マックスは誰よりも自動車レースのことをよく知っている。だから、自身にとって良い決断を下すだろうと思っている」
「いくつかの要因が影響しているとは思うが、この後のドミノ倒しを引き起こすきっかけとなるのは彼だ。誰もが、彼が何をしようとしているのかを見守っている」
2026年はテクニカルレギュレーションが大きく変更され、マシンが一新される。このことは、チームの魅力を高めることになるとウルフ代表は信じているが、それでもレギュレーション変更前の来季マシンのポテンシャルについては弱みがあることを認める。
「私がマックスだったら、2025年もレッドブルに残るだろう」
そうウルフ代表は語る。
「でも私はマックスではない。今は最速のマシンを持っているが、他の要因もあるからね」
ホーナー代表は、フェルスタッペンの将来に関するウルフ代表の発言は、メルセデスが直面している現在の苦境から注意を逸らす戦術なのではないかと考えている。
「私はそれに巻き込まれるつもりはないよ」
そうホーナー代表は語った。
「時々、騒音を生み出すためだけに行なわれているのではないかとも思うよ」
「このチームは好調だ。一体なぜそのチームを離れたいと思うんだい?」
「メルセデスは現時点では、彼らのカスタマーチームにも先行されているチームだ。だから私は、彼(ウルフ代表)は自分の時間をドライバー市場よりも、チームに集中させた方がいいと思うね」
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