CARVIEW |
新登場ケイマン最強モデルGT4 RSはサーキットより峠道向け! 開発主任へのインタビューも収録
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office 73
718ケイマンのボディに911 GT3の4.0Lエンジンを搭載!
ポルシェは2015年、ミッドシップクーペの「ケイマン」に「911 カレラS」から移植した385psの3.8L 6気筒ボクサーエンジンを搭載した「ケイマン GT4」を発売した。そして今回、新たに「718ケイマン GT4 RS」を追加、2021年11月17日にLAオートショーで社長のオリバー・ブルーメを筆頭とする重役出席の下、世界に向けて発表した。
選ばれたエンジンは何と「911 GT3」に搭載されているものと同一の水平対向4.0L 自然吸気エンジンである。最高出力は500ps、最大トルクは450NmとGT3よりも10ps少ないだけで、PDK仕様(MTは当面用意されず)で0-100km/hは3.4秒、最高速度は315m/hに達する。GT3に対して最高速度で僅か10km/h遅いだけである。
カーボンやチタンなど様々な軽量化パーツが用意される
会場に展示された新色のアーティック・グレーのボディはフルオプション(ヴァイザッハパッケージ)装備でボンネット、前後のディフューザー、ドアミラー、リアクオーターのエアスクープ、ワンネックタイプのウイングなどがカーボン製だ。
インテリアはホールド性重視のクッションの薄い軽量パフォーマンスシートが標準装備されている。実際に座ってみると確かにスパルタンで、快適性を望むユーザーにはスポーツシートも用意されている。ただし16kgの重量増は覚悟しなければならない。
トリムはアルカンタラで、バックスキンのステアリングホイール上部中央にはスポーツモデルではお約束の黄色のセンターマークが施されている。パッと見では分からないが、軽量化のために採用されているガラスは薄く、防音材も省略され、ロールバーやエグゾーストパイプはチタン製で空車重量は1415kg(DIN)だ。
ケイマン GT4よりニュルで24秒も速い!
3年の開発期間で誕生したこのGT4 RSはクローズドサーキットでの使用よりも週末のオンロードスポーツ走行に重点が置かれている。それでもニュルブルクリンク北ショートコースでのラップタイムは7分9秒300とGT4より24秒も速い。
こうした進化をもたらしたのは標準の718ケイマンよりも30mmローダウンされた車体、ピローボールを採用したシャシー、スワンネックタイプのリアウイングに象徴される洗練された空力特性などだ。エアロパーツはアジャスタブルで、パフォーマンスポジションにセットするとGT4比で25%増のダウンフォースを得ることができる。この時のCd値は0.32となる。
標準タイヤはミシュラン パイロット スポーツ カップ2でフロントは265/35ZR20、リアは295/30ZR20を履く。メタリックブルーのセンターロック・マグネシウムホイールは鍛造アルミよりも4本合計で10kg軽い。
日本での718ケイマン GT4 RSの価格は1843~となっている。・・・記事のラストは開発主任へのショートインタビューで締めくくろう。
LAショー会場で開発主任にショートインタビュー
※フランク・シュテファン・ヴァリザー:718および911シリーズの開発担当チーフ
Q:718ケイマン GT4 RSの開発意図、狙いはなんでしょうか?
A:RS(レーシングスポーツ)と名付けていますが、クローズドサーキットよりも週末にワインディングロードなどでスポーツ走行を楽しんでいただけるような仕立てになっています。
Q:GT3と全く同じエンジンながら、GT4 RSは10ps低くなっています。ミッドシップでポテンシャルの高い718が、ポルシェの伝統的なアイコンであるリアエンジンの911よりも速くなってはいけない、というヒエラルキーが存在するのでしょうか?
A:そんな意図はありません。まず10psのレスですが、ミッドシップレイアウトでは例えばエグゾーストシステムの全長がリアエンジンの911よりも長くなってしまい、排気抵抗が増えてしまうのです。
Q:しかし、ダイナミック性能ではミッドシップの方が有利ではないですか?
A:必ずしもそうとは限りません。たとえば採用タイヤも718シリーズは制約がでてきます。最初に説明したように、このRS仕様は公道での楽しい走りを重点に置いており、そうなると車幅の制約もでてきます。
Q:ポルシェの想定するGT4 RSのターゲット・オーナー像はどんなイメージですか?
A:純粋にポルシェでスポーツドライブを楽しんでほしい、日常のマンネリ化した通勤などの移動から解放され、クルマとの対話を楽しんでほしいと考えています。
ポルシェ 718 ケイマン
4.7 114件-
- 中古車本体価格
-
444.5 〜 3500.0
-
- 新車価格(税込)
-
871.0 〜 1878.0
みんなのコメント
ログインしてコメントを書く
-
-
ログインしてコメントを書く
-
-
-
ログインしてコメントを書く
-
-
-
ログインしてコメントを書く
-
査定を依頼する
あなたの愛車、今いくら?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
おすすめのニュース
サイトトップへ-
スポーツ
2024.05.23
鉄人リードのル・マン連続出場途切れる。ドライバー変更のプロトン、マスタング3台目のカラーリングを公開
-
スポーツ
2024.05.23
中国GP以降伸び悩むセルジオ・ペレス。契約更新の保留が大きなプレッシャーに
-
ニューモデル
2024.05.23
ハイブリッドでクラシックな「アメリカン」 ジープ・グランドチェロキー 4xeへ試乗 悪路性能は圧巻
-
業界ニュース
2024.05.23
人はなぜ「◯◯界のロールス・ロイス」を目指すのか? 最高であり文化の香り漂うのは「ベル・エポック」という豊かな時代に誕生したから!?
-
スポーツ
2024.05.23
フォード・マスタング躍進。チャズ・モスタート&キャメロン・ウォーターズが今季初勝利/RSC第4戦
-
スポーツ
2024.05.23
2024スーパーGT第3戦鈴鹿のGT300クラス公式予選Q1組分けが発表
-
業界ニュース
2024.05.23
ふたつの心臓を持つ猛牛!ウルスにプラグインHVが登場【ランボルギーニ ウルスSE】
-
業界ニュース
2024.05.23
5速MTのみ! オープントップの新型「スポーツモデル」発表! レトロデザインに「タテ型マフラー」採用した「小さな高級車」に反響あり
-
ニューモデル
2024.05.23
フォード・マスタング 史上初「4ドア仕様」導入か 派生モデル展開を示唆、しかしEV化は否定
-
スポーツ
2024.05.23
アンドレッティ、元FIAチーフテクニカルオフィサーのパット・シモンズを獲得。2026年に向け技術規則の知識が活きるか
-
業界ニュース
2024.05.23
ブガッティの正規アイテムがネットで購入できる! アパレルからビリヤード台まで…実車は果たして購入可能!?
-
ニューモデル
2024.05.23
ホンダ新世代燃料電池車「CR-V e:FCEV」間もなくデビュー!
あわせて読みたい
サイトトップへ-
コラム
2024.5.23
【予算もサイズも性能も好敵手】アルファロメオ「ジュニア」とレクサス「LBX」買うならどっちだ
-
コラム
2024.5.23
【購入前にマストで訪れたい】LBXの世界観を体感できるポップアップ展示が世田谷にオープン
-
コラム
2024.5.23
シビックがイメチェン&出力アップ! スポーティな25年モデルが米で公開。日本にも近々上陸か
-
コラム
2024.5.22
【若手も中堅も不足中】“クルマ離れ”はある意味ラッキー! 自動車メディアを目指す人必見の業界事情とは?
-
コラム
2024.5.22
218の激安カローラクロス「G“X”」はアリかナシか? 装備をチェックしてみた!
-
コラム
2024.5.22
【悲報?】販売好調の人気SUV「ヴェゼル」が商品改良で“大穴グレード”を落とした大人の事情
-
コラム
2024.5.21
「シエンタ」が商品改良。変更点は少ないが、ハイブリッド7月、ガソリン8月と納期が大きく改善
-
コラム
2024.5.21
イタリア語で「12気筒」を意味する新型フェラーリは「デイトナ」似。SDGs時代もV12は不滅?
-
安効果はごく一部!】国産自動車メーカー好調の理由は日本お得意の“着実な積み重ね”にあった" width="200">
コラム
2024.5.21
【安効果はごく一部!】国産自動車メーカー好調の理由は日本お得意の“着実な積み重ね”にあった
ログイン
あなたにおすすめのサービス
あなたの愛車、今いくら?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!