「エリーゼ」は、ロータスが1995年より発売しているロードスター型のスポーツカーです。誕生した当初には、ノーマルエンジンを搭載するスタンダードグレードの「111」とVVC付きエンジンを搭載する「111S」の2種類でした。この2つの大きな違いは、搭載するエンジンが違うほか、「111S」にはクロスレシオ・ギアが採用されているところです。ハンドルには、ナルディ製の本革巻きステアリングが設定されました。ロータスは創業当時から軽量化という大枠のコンセプトを中心にして車作りを行ってきましたが、主要モデルである「エリーゼ」もロータスのコンセプトを体現しています。ボディのアルミ押し出し材を接着材で接合するという、全く新しい発想で誕生したシャシーの重量は僅か68kgで車両重量も690kgという軽さを実現。軽量化されたアルミ製のシャシーを搭載してはいますが、走行性能やハンドリング性能の高さなどによって、しっかりとした剛の部分を感じさせてくれるのも「エリーゼ」の特徴です。乗車部分についてはバスタブに近い形をしていることから、バスタブフレームとも呼ばれています。車の軽量化と強度を維持するために、この形が採用されました。低重心化されたシートのおかげもあって、運転手の目の高さの位置が通常の車よりも非常に低くなっています。しかし、その分ダッシュボードも低くなっているので、運転席からは前が良く見えるようになっているのが特徴です。フロントフェンダーは見通しがよく設計されており、見切りの良さを感じることができます。エンジンにはスーパーチャージャーを搭載したモデルも設定されていることから、優秀な加速力をも持ち合わせているのが特徴。「エリーゼ」はコーナリングに優れた車ですが、それだけではなく、加速にも優秀さが備わっています。そんな「エリーゼ」ですが、2021年中には生産終了することが発表されました。2021年2月には、「エリーゼ」の最終モデルとして「エリーゼスポーツ 240 ファイナルエディション」が設定されています。これは2017年6月から設定されている「エリーゼスポーツ220 II」をベースに開発されました。最高出力243psと最大トルク24.9kgm(244Nm)を発生させることのできるエンジンは、驚異的で実用的なパフォーマンスとクラス最高レベルの効率を提供できるようチューニングされています。このグレード専用に、全17色のボディカラーやファイナルエディションのオリジナル外装デカール、2つの新しいホイールフィニッシュなどが採用されました。※記載の文章は、2021年8月時点の情報です。