「エクリプス」は、三菱と米国クライスラー社が共同出資により立ち上げたダイヤモンドスターモーターズ(DSM)社で生産されていた車両です。1980年代に発売されていたスタリオンの後継車として、誕生しました。誕生当時に設定されていたのは、2.0L直列4気筒DOHCエンジンを搭載する「GS」と、2.0L直列4気筒DOHCエンジンにインタークーラターボを組み合わせた「GSR-4」の2つのモデルがラインナップされています。トランスミッションは、「GS」に4速オートマチックトランスミッションと「GSR-4」に5速マニュアルトランスミッションを設定。ハンドルについてはもともと北米仕様で販売されていたこともあり、左ハンドルが導入されました。1996年には、固定式ヘッドライトを新たに採用した2代目が誕生。この世代の「エクリプス」では最高出力230psの2.0L直列4気筒DOHCエンジンにインタークーラターボを組み合わせたものを装備し、FF方式が採用されています。また、スペシャリティ色の高いコンバーチブルモデルの「スパイダー」が新たに設定されました。ボディカラーには、「アパラチャンブラック」と「パサディナレッド」の2色が設定されます。サスペンションは前後輪で、マルチリンク方式が採用されました。1997年には3代目がデビューするものの、日本に導入されたのはそれから約7年後の2004年のことです。日本には、クーペモデルの「ベースグレード」とコンバーチブルモデルの「スパイダー」が導入されました。「スパイダー」に関しては日本国内の保安基準適合措置以外は、北米仕様で販売されていた「エクリプス」のままで販売されています。搭載されるエンジンは、どちらのグレードも2.0L直列4気筒DOHC16バルブICターボです。最高出力は、「ベースグレード」が230psで、「スパイダー」が220psとなりました。トランスミッションは、ファジィ制御を採用した4速ATとなっています。サスペンションは、前後輪ともにダブルウイッシュボーンをベースとしたマルチリンク方式を採用。リアシートは5対5の分割可倒式を採用しており、特に「ベースグレード」に関してはクーペモデルとは思えないほどの広いトランクスペースを確保しているのが特徴です。安全装備としては、デュアルエアバッグとABSを標準で装備しています。北米市場では、2005年に4代目が登場しましたが、この世代は日本には導入されることはありませんでした。その1年後の2006年、日本での「エクリプス」の販売が終了。北米市場でも、それから数年間は継続して販売されていたようですが、販売不振が続いたため、2012年をもって販売を終了しています。※記載の文章は、2021年8月時点の情報です。