1980年8月に誕生したトヨタの「ランドクルーザー60」は、世界規模でその名を知られている大型クロスカントリーモデルです。このクルマは、同社「ランドクルーザー」シリーズの基本性能「耐久性」「信頼性」「悪路走破性」にくわえ、少しの革新性を持たせたステーションワゴンの系譜に連なるモデルとしてリリースされました。同シリーズのヘビーデューティー用途の実用車「40系」からの脱却と本格的なステーションワゴンモデルとしての独立が目指され、従来モデルのフロントの独立フェンダーを廃止してイメージを一新した他、インテリア面では室内カーペットが採用されるなどラグジュアリー性の向上が図られました。なお、この車両の国内モデルは、当初バックドアは観音開きタイプのみでしたが、1981年に国外販売モデルのみの設定であった上下開き式バックドアも追加されています。そのほか、ドアミラーの採用、ハイルーフモデルの設定、オーバーフェンダーの設定など多くのマイナーチェンジが実施されました。「60系」の最終モデルとなる1988年8月発売モデルには、「バン STD」「バン GX」「バン VX ハイルーフ」「ワゴン VX ハイルーフ」などのグレードがラインナップされています。なお、「ワゴン VX ハイルーフ」は、5ドア3ナンバーワゴンの乗用車登録モデルで、3列目に折りたたみ格納式シートを採用することで8人乗車が可能です。サスペンションは、フロント・リア共に半だ円リーフスプリングを採用し、ブレーキは、優れた制動力を発揮するベンチレーテッドディスクを前輪に設定しています。※記載の文章は、2018年12月時点の情報です。