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『価格は確かに高い!しかし走りの質感はもっと評価されていい』 レクサス UX 2018年モデル 高山正寛さんのレビュー・評価
UXの新車
新車価格: 455〜705 万円 2018年11月27日発売
中古車価格: 238〜598 万円 (620物件) UX 2018年モデルの中古車を見る
自動車(本体) > レクサス > UX 2018年モデル > UX250h Version L 4WD
プロフィールこの度プロフェッショナルレビューを担当させていただきます高山正寛(たかやませいかん)です。1959年生まれで自動車専門誌で20年以上に新車とカーAV記事を担当しフリーランスへ。途中5年間エンターテインメント業界でゲーム関連のビジネスにも関…続きを読む
2020年7月31日 20:37 [1352964-1]
満足度 | 4 |
---|
エクステリア | 5 |
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インテリア | 4 |
エンジン性能 | 4 |
走行性能 | 5 |
乗り心地 | 5 |
燃費 | 4 |
価格 | 3 |
※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。
2018年11月の発売から2年弱、レクサスの都市型(アーバン)クロスオーバーである“UX”のハイブリッドAWDモデルである「UX250h“バージョンL”」に試乗しました。
先に言っておくと試乗時の天候等の事情で画像は2019年10月に撮影したものであることをお断りしておきます。
レクサスブランドにおいてUXはSUVとは言っていません。実際、悪路走破性の規準のひとつとなる最低地上高も160mmとそれ程の数値ではなく、さらに言えばガソリン車のUX200にはAWDモデルの設定もありません。
ただ、それに目くじらを立てる必要もなく、あくまでも扱いやすいサイズとレクサスがスタートしてから着実に磨き込んできた走りの性能などをこのカテゴリーに落とし込むとどうなるか、その答えを具現化したモデルとも言えます。
小難しいことより、まずはそのボディサイズです。全長4495×全幅1840×全高1540mmは都市部などの立体駐車場への入庫も容易にします。昨今のクルマはデザインはもちろんですが、グローバルに販売することや側面からの衝突安全性能を確保するためにも一定以上の全幅が必要とメーカーの技術者からも話を聞く機会が多いです。
ただUXに限ったことでは無く、1840mmの全幅は狭い道路でのすれ違いの際やショッピングモールなどの駐車場でピッタリと駐車しないと周りに迷惑がかかります。余談で申し訳ないのですが、個人的には元々日本の道路事情や道路運送車両法で定められた規格(かなり古いですが)からももう少し全幅は狭めてもらいたい、安全技術に関しては実際5ナンバーのSUVでも規準をクリアしているモデルもありますので1800mmを切る全幅に近づけて欲しいという気持ちもあります。
閑話休題。そんなUXですが、レクサス車ではおなじみの「スピンドルグリル」やその下部にシルバーのフレームを配することでアンダーガードをイメージしたフロント周辺や全高を抑えながらボディサイドには数多くの造形を施すことで重厚さや力強さもうまく演出しています。
一方、室内に乗り込むと気になるのは若干のタイト感です。視界も良く、特にインパネ周りのデザインが横方向へ幅広い感じに見えるように設計されています。その中でフロントシートより気になるのがリアシート、そしてラゲージルームの狭さです。もちろんリアシートはC-HRのような“超”が付く割り切りまではいきませんし、それなりの空間は確保できていますが、5名乗車状態でラゲージの奥行きは筆者がメジャーで図った限りは800mmを少し切る寸法、左右は950mmを少し切る位ですが、これでは9型クラスのゴルフバックを2個積載するのは難しい。実際、UXのカタログを見てもゴルフバックを積載する場合はリアシートを倒すような写真になっています。
ゴルフをやらない人(筆者もそうです)には関係ないと思うでしょうが、別の荷物、例えば大型のスーツケースなども積載には工夫が必要です。同クラスでももう少し積載量が確保されているモデルもありますので、デザインとはいえ、購入時にはこの部分は自分のライフスタイルに適合するか確認しておいたほうが良いでしょう。
一方走りに関しては誰にでもわかりやすく(ここ重要です)素直なハンドリングに好感が持てました。UX250hは新開発の2L直噴4気筒エンジン(UX200に搭載)をベースにモーターを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載します。試乗車はリアにモーターを組み込んだAWD(E-Four)になりますが、プリウスやC-HRなどの1.8Lハイブリッドと比較しても単純に「排気量の差」だけではなく、全域にわたってスムーズさが向上、さらに力強さも増しています。
特に気に入ったのが静粛性の部分、元々レクサス車はこの部分にはコストもかけていますが、実際アクセルを踏み込んだ際のエンジンの振動の少なさ、そして音に関しては足元の先以上の遠くで回っているような感覚、遮音などには徹底していることもわかります。
ハンドリング自体は昨今展開する他のレクサス車と比べると全体的に柔らかい印象を受けました。レクサスにはスポーティ仕様の“F SPORT”もありますが、他の機会に試乗した際もガリガリの走り仕様ではなく、ロール時のボディの動きが素直で、さらにコーナリング時のピークでは一本芯が通ったような接地感を味わうことができます。言い換えればどの速度域でも非常にコントロール性に優れていると感じました。
正直、UXは前述したユーテリティの部分は別としても佇まいや走りの質感でもう少し評価されても良いと感じています。しかしここまで書いても必ずと言ってぶち当たるのが「価格」の問題です。今回の試乗車はAWDの最上位グレードということもありますが、オプションの“マークレビンソン”プレミアムサラウンドサウンド(23万2100円)やパノラミックビューモニター(12万1000円)などをプラスしていくと車両本体価格は軽く600万円を超えてしまいます。
もちろんUXはガソリン車ならば最廉価で397万2222円から設定されていますが、メーカーオプションも魅力的なものが多く、必然的に価格が上昇します。理想はこれら、特に先進安全装備系は完全にパッケージ化して「全グレード標準装備」することが望ましいのですが、なかなか難しい部分でもあります。
最後に将来のリセールバリューも考慮すると今回試乗した“バージョンL”そして“F SPORT”がオススメです。また執筆時に販売されている特別仕様車であるUX250h“Brown Edition”も全体としてコスパが高めに設定されています。UXは2021年前半にBEV(電気自動車)である「UX300e」を発売予定です。これらも含めUXの未来は面白くなりそうです。
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- 9.4万円
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