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『位置付けは下がったがラグジュアリーさは十分』 トヨタ クラウン ロイヤル 2012年モデル 松下宏さんのレビュー・評価
クラウン ロイヤルの新車
新車価格: 363〜598 万円 2012年12月25日発売〜2018年6月販売終了
中古車価格: 79〜295 万円 (434物件) クラウン ロイヤル 2012年モデルの中古車を見る
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プロフィール1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者などを経て自動車評論家として独立。クルマそのものより、クルマとクルマに関係する経済的な話題に詳しい評論家を自負するとともに、安全性の追求についても一家言を持つ。クルマ雑誌各誌…続きを読む
2013年3月23日 14:08 [582696-1]
満足度 | 3 |
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エクステリア | 4 |
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インテリア | 5 |
エンジン性能 | 3 |
走行性能 | 3 |
乗り心地 | 4 |
燃費 | 2 |
価格 | 3 |
※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。
フルモデルチェンジを受けた14代目のクラウンでは、ロイヤル系の位置付けが低下したように思う。ひと世代前のモデルで、アスリートGには3.5Lが、ロイヤルサルーンGには3.0Lエンジンが搭載されるようになって、すでにそうした兆しが出ていたが、今回のクラウンではそれがさらに進んだ感じだ。
今回はハイブリッド車を中心にしたラインナップが構成されたこともあって、ガソリン車のロイヤル系はますます存在感が薄れた感じになった。
かれこれ30年以上にわたってクラウンのラグジュアリーさを象徴するグレードだった3.0ロイヤルサルーンGも、搭載エンジンが2.5Lに変わって“格下げ”になったから、余計にそう感じるのかも知れない。
ロイヤル系に搭載されるエンジンはガソリン車もハイブリッド車も、FR車も4WD車も2.5Lだけ(6気筒と4気筒という違いがある)になった。
新型クラウンのロイヤルサルーンには、富士スピードウェイをベースに開催された取材会に出席したほか、愛知県の鞍ケ池記念館をベースに開催した試乗会にも出席して、トヨタがメディア関係者向けに用意した広報車両に試乗した。
試乗したのはともに2台のロイヤルサルーンGとロイヤルサルーンで、タイヤは標準仕様の16インチと、オプションの17インチの両方に乗ることができた。ほかにハイブリッドロイヤルサルーンやアスリートにも試乗したが、これらの車種については別掲を参照して欲しい。
外観デザインはアスリートほどのインパクトではないが、迫力十分の大きなフロントグリルが採用された。上下方向に厚さのあるフロントグリルには、アウディA4の影響が見て取れる。もちろん、そんなつもりでデザインしかわけではないのだろうが、アウディA4とその後多くのクルマがフロントマスクを際立たせるデザインを採用したことが、今回のクラウンに影響しているのは否定できない。
上級グレードのロイヤルサルーンGではインテリア回りのラグジュアリーさがしっかり確保されている。試乗車の中には本革シートをオプション装着したものもあり、ラグジュアリーな雰囲気を強めていた。
ただ、使い勝手の面では足踏み式パーキングブレーキが継承されていたり、ISOでは右ハンドル車では左側に設けるべきとしたスターターボタンがハンドルの右側に配置されていることなどは、古さを感じさせる部分だ。
あるいはカーナビやマルチオペレーションタッチと呼ぶ新しい操作パネルなどが、いずれも手で触れて操作するタイプになっている。トヨタにはリモートタッチと呼ぶ操作系があるが、それは今回のクラウンには採用されなかった。
インパネに2段構えの液晶画面を設定したマルチオペレーションタッチそのものは、手で触れる画面がス手元に近くに配置されて操作しやすいものになっていた。指で触れなければならない点が新しさに欠けるほか、画面に指の跡が残るのが難点だ。
ガソリン車の2.5ロイヤルサルーンGに搭載されるエンジンはV型6気筒の2.5Lで、ハイブリッド車に搭載される直列4気筒の2.5Lとは違う。スムーズな回転や静粛性などを考えると、ガソリン車にも一定の存在意義があると思う。
2.5Lエンジンの動力性能は149kW/243N・mという実力。1500kg台のボディに対しても十分な余裕がある。ATも6速ATのままで、パワートレーンは基本的に従来のモデルからのキャリーオーバーだが、だからといって走りに不満があるわけではない。吹き上がりは悪くないし、力強さもまずまずだ。
ガソリン車で不満を感じるのは走りよりも燃費で、燃費は11.4km/Lにとどまっている。これはハイブリッド車の半分以下であり、当然ながらエコカー減税が適用されない。これは早期にアイドリングストップ機構を装着するなどの対応が必要だと思う。
今回のモデルではロイヤル系とアスリート系で足回りに違いが設けられた。閉断面ではない新しい形状のサスペンションアームを採用したことまでは共通だが、ロイヤル系には専用のモノチューブショックアブソーバーが採用され、アスリートのAVSとの違いがある。
ロイヤル系の足回りも従来に比べれば改善されているとのことなのだが、乗った実感はそれほど良くなった感じではなかった。というか、ロイヤルサルーンGだったらもっと良い乗り心地であるはずだ、と思わせるような部分があった。
これはアスリートGやアスリートSなどの乗り心地が大きく進化したのに対し、ロイヤル系の向上幅が小さいためにそう感じるのかも知れない。普通の路面を走っているときには問題がなく快適なのだが、路面に段差などがあるときの突き上げが気になった。
2.5ロイヤルサルーンGの価格は482万円で、ハイブリッド・ロイヤルサルーンGとの間には54万円の差がある。ハイブリッド車はオプションの装着なしでも28万円以上の減税が受けられるので実質的な価格差は26万円になる。この差は簡単に取り戻せる額ではないが、減税が0%と100%という違いが大きいので、ガソリン車を選ぶ意味はあまりないように思う。
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