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『前方視界とCVT制御は王者を凌ぐけど』 ダイハツ タント 2019年モデル 安くて結構!さんのレビュー・評価
タントの新車
新車価格: 135〜177 万円 2019年7月9日発売
中古車価格: 64〜220 万円 (2,129物件) タント 2019年モデルの中古車を見る
自動車(本体) > ダイハツ > タント 2019年モデル > X
2021年3月7日 11:35 [1430171-1]
満足度 | 2 |
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エクステリア | 2 |
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インテリア | 3 |
エンジン性能 | 2 |
走行性能 | 3 |
乗り心地 | 2 |
燃費 | 3 |
価格 | 無評価 |
左前角に三脚を置き、左側に赤コーンを3つ置いて運転席からどう見えるか試しました。 |
アラウンドビューモニター等で補えば視界の広さは更に際立ちます。 |
走行毎にエコスコアを発表。電動ミラーの可動範囲が大きくて赤コーンが視認できます。 |
助手席シートベルトアンカーが邪魔で左後席座面と隙間ができるけど仮眠程度なら可能。 |
運転席の最後端スライドは駐車中のみの限定機能です。因みに運転席は90度開きません。 |
試乗したのは2021年2月に登録の『X』ほぼ新車。
【運動性能・乗り心地】
タントは凹凸を通過すると、凹凸を踏んだ車輪から沈んで、各輪が順番に沈んで上屋が独楽(コマ)のように回転します。その回転は右回りだったり左回りだったりします。
車体を串焼きに見立ててその重心を3つの方向から串刺しにすることをイメージして下さい。前後にブッ挿す串をX軸、左右にブッ挿す串をY軸、上下にブッ挿す串をZ軸とします。X軸で回転させる動きがローリング、Y軸で回転させる動きがピッチング、Z軸で回転させる動きがヨーイング、Z軸を上下させる動きがバウンシングと説明できるでしょう。タントはローリングとピッチングがミックスしています。
仮にZ軸の串が車体の上下に1mずつ伸びていたとして、重心点を支点にしてZ軸を半径20cm位の大きさで回転させます。力点はZ軸の上端と下端どちらでもかまいませんが、上端が描く円と下端が描く円は同じ大きさで互いに180度追いかける形で回転します。凹凸を踏むとタントはそんな動きをするので独楽(コマ)に例えました。もっといい表現ができる方は補足願います。
右左折やカーブで旋回する時もN-BOXよりロールも早めに大きめに出るので反射的に上体をインコーナーに傾けてしまいます。バイクじゃないんだから運転者一人が上体を傾けたところで重心移動できるとは思えませんが、体が無意識のうちに怯えているのでしょう。フロアから上がってくる騒音は大きいし、タイヤからのロードノイズも大きく感じました。
タントは都合2台乗りましたが、『X』より『カスタムX』の方が静かでした。両車の違いは『X』はほぼ新車でTOYOナノエナジー3を履き、『カスタムX』は走行5,000km超でDUNLOPエナセーブ300+を履いていて、フロアマットもワングレードいいものを敷いてました。
タントで高速走行すると眠くなってきて80km/h程度で流しても車線維持が怪しくなってきます。左右対称ではないボディ形状が遮音性の低さや揺れの多さに繋がって、疲労が蓄積してくるのだと想像します。風に煽られていることもあるでしょう。眠くなるのは以前試乗したタンク(現称ルーミー)に似ています。タントは車線逸脱警報で目を覚ましてくれたり、レーンキープ機能で修正舵を加えてくれました。
【動力性能・エンジン・変速機】
低中回転域を重視したトルク特性のようで出足はとても軽快です。高回転域はN-BOXにかないません。
タントのD(デュアルモード)−CVT(※1)は4車で最も制御が上手いです。登坂中の空振り感(滑り感)が最も少なくてダイレクト感があります。細かい欠点としては、CVTなのにAペダルの踏み込み量を変えた際にガリッとしたシフトショックを伴うことがあります。おそらくスプリットモードに移行する際のクラッチ接続ショックなのでしょう。
シフトポジションはPRNDSB。下り坂でエンジンブレーキを効かせたいとき、減速比の小さいSと減速比の大きいBを使い分けられるのが便利です。ちょっとした登坂でも積極的にSに切り替えた方が少ない踏み込み量でグングン坂を昇ります。変速に関することはタントがベストと結論します。
【燃費】
標高差800mの高速道路を100km/hペースで80km登った実燃費は14.6km/L。
標高差700mの高速道路を80km/hペースで66km下り、そのまま渋滞のない市街地90kmを流れに合わせて走行した156kmでは27.2km/L。トータル237kmで平均21.2km/Lでした。
全くの偶然ですが、21.2km/LはWLTCモード、27.2km/LはJC08モードの数字と一致しています。この実燃費はスーパーハイトワゴン4車のなかで2位。2〜4位は僅差です。
小型車との比較ではソリオに負けてタンクに僅かに勝ちました。タンクではアイドリングストップ機能はONにしていましたが、N-BOXが気温orバッテリー電圧の条件に引っ掛かったらしくてアイドリングストップしなかったので、4台ともOFF対応しました。因みにタントのアイドリングストップ機能も再発進で毎回クランキング音を発するやかましい奴でした。
【室内・各種操作性】
前方視界が最も広く感じました。ベルトライン(サイドウインドウ下部のライン)が低く、フロントウインドシールド下部のラインにそのままの高さで繋がっていきます。フロントウインドシードを遮るものはスマートアシストのカメラだけ。バックミラーでさえ天井側に引っ込めています。パノラマモニターも装着すれば視界に関しては鬼に金棒。
フラットフロアを実現するためにサイドシルよりフロアが高いのは4車同じですが、タントはそれに加えてセンターピラーレス構造なのでシートベルト内蔵式の助手席になってしまい、左後席に座る人の左足が助手席下に伸ばせません。
また、フルフラットシートにも弊害が生じています。助手席シートベルトアンカーが高い位置にあって助手席シートバックと左後席座面の間に大きな隙間ができてしまいます。
運転席ロングスライドは駐車時限定の機能です。セレクトレバーがPにないとスライドするための解除操作ができません。解除スイッチを押してからスライド操作しますので、二段階の操作で意外と面倒です。
【総評】
前方視界の広さやCVTの制御は一番だと思います。ミラクルオープンドアとかパワースライドドアウェルカムオープンとか女性殺しの機能満載で乗降するまでは確かに便利な車だと思いますが、走らせると不快な揺れが発生するので私だったらタントは忌避します。
奥様にタントを選ばせたくない旦那様はディーラー試乗で是非とも荒い運転を実演してみて下さい。側突試験の動画<1:08以降>(※2)をお見せするのも良いかと思います。
(※1)D-CVT解説URL:https://motor-fan.jp/tech/10009971
(※2)衝突試験URL:https://www.youtube.com/watch?v=TyA-dg9we9U
- 比較製品
- ホンダ > N-BOX 2017年モデル
- スズキ > スペーシア 2017年モデル
- 日産 > ルークス 2020年モデル
- レビュー対象車
- 試乗
参考になった15人
「タント 2019年モデル」の新着レビュー
レビュータイトル | 満足度 | 投稿日時 |
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若いファミリーにはオススメしません。 | 3 | 2024年4月22日 00:41 |
使い勝手とてもいいです。 | 5 | 2022年7月19日 08:39 |
妥協です | 1 | 2022年7月2日 13:40 |
なぜ売れているのか理解できません。 | 2 | 2022年4月11日 23:03 |
前世紀の軽自動車とは違う。 | 4 | 2022年2月6日 00:29 |
ミラクルオープンドア | 4 | 2021年11月15日 23:53 |
代車で乗るには満足 | 5 | 2021年6月9日 02:40 |
前方視界とCVT制御は王者を凌ぐけど | 2 | 2021年3月7日 11:35 |
2016タントカスタムRSトップEから乗り換え | 4 | 2019年11月28日 05:42 |
アイドリング回転数とオートマ違和感 | 2 | 2019年10月27日 12:33 |
タントの中古車 (全4モデル/6,714物件)
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