![8.23[FRI] ROADSHOW](img/release.svg)
1979年10月26日、独裁者とも言われた大韓民国大統領が、自らの側近に暗殺された。国中に衝撃が走るとともに、民主化を期待する国民の声は日に日に高まってゆく。しかし、暗殺事件の合同捜査本部長に就任したチョン・ドゥグァン保安司令官（ファン・ジョンミン）は、陸軍内の秘密組織“ハナ会”の将校たちを率い、新たな独裁者として君臨すべく、同年12月12日にクーデターを決行する。一方、高潔な軍人として知られる首都警備司令官イ・テシン（チョン・ウソン）は、部下の中にハナ会のメンバーが潜む圧倒的不利な状況の中、自らの軍人としての信念に基づき“反逆者”チョン・ドゥグァンの暴走を食い止めるべく立ち上がる。
今日「粛軍クーデター」「12.12軍事反乱」などとも言われる韓国民主主義の存亡を揺るがした実際の事件を基に、一部フィクションを交えながら描かれる本作。韓国で公開されるやいなや、事件をリアルタイムで知る世代はもちろん、事件を知らない若者たちの間でも瞬く間に話題となり大ヒットスタート。独裁者の座を狙う男チョン・ドゥグァンへの激しい怒りと、彼に立ち向かったイ・テシンへの共感に、心をそして魂を揺さぶられた観客たちの世代を超えた熱量に支えられ、最終的には国民の4人に1人が劇場に足を運び、『パラサイト 半地下の家族』などを上回る1,300万人以上の観客動員を記録。コロナ禍以降の劇場公開作品としてはNO.1（2024年3月末日現在）となる歴代級のメガヒットとなった。この荘厳な歴史大作にして圧倒的緊迫感に満ちた至高のエンターテインメントを作り上げたのは、国内外の映画ファンから熱烈な支持を集めるノワールアクション『アシュラ』などで知られる名匠キム・ソンス監督。同作でもタッグを組んだ2大スタ―、ファン・ジョンミンとチョン・ウソンを再び主演に迎え、文字通りの歴史的傑作を誕生させた。
1970年9月1日生まれ。『ユア・マイ・サンシャイン』のピュアな男、『新しき世界』の人情派ヤクザ、『国際市場で逢いましょう』の父親役、『ベテラン』の熱血刑事、『哭声／コクソン』の祈祷師、『ただ悪より救いたまえ』の凶暴な殺し屋などジャンル・役柄を問わずリアリティを超えた存在感で善と悪を表現し続けている。
保安司令官として10.26（大統領暗殺事件）の捜査を指揮する合同捜査本部長を兼任。全ての情報網を掌握すると秘密組織“ハナ会”の将校たちを動員し、権力を手中に収めるべく1979年12月12日に軍事クーデターを起こす。
1973年4月22日生まれ。本作のキム・ソンス監督とタッグを組んだ『ビート』『태양은 없다（訳：太陽はない）』で若者の象徴となって以来、スター街道をひた走ってきた。『MUSA -武士-』『グッド・バッド・ウィアード』『神の一手』『鋼鉄の雨』などのアクション映画や『私の頭の中の消しゴム』『きみに微笑む雨』といった恋愛映画、悪人たちの世界に堕ちてゆく悪徳刑事を演じた『アシュラ』、唯一の目撃者である自閉症の少女と心を通わせてゆく弁護士を演じた『無垢なる証人』など、ありとあらゆる役で観客を魅了してきた。
国と国民を守るという本来の使命に忠実な軍人として、首都警備司令官に任命される。権力に目がくらみクーデターを起こすチョン・ドゥグァンとは正反対の人物。事件当日、ソウルに前線部隊を招集した反乱軍に最後まで立ち向かう。
1968年12月4日生まれ。ドラマ「ミセンー未生ー」のヒットをきっかけに“間違いない俳優”の代名詞と言われるようになった。映画では、年齢を自在に操る演技で話題になった『復讐の記憶』や、流行語を生み出した『KCIA 南山の部長たち』、南北対立の間で生まれた信頼と友情を描いた『工作 黒金星（ブラック・ヴィーナス）と呼ばれた男』など、演じたキャラクターそのものを観客の胸に刻む類まれな俳優。
ハナ会の勢力で軍を掌握しようとするチョン・ドゥグァンの動きを察知し、イ・テシンを首都警備司令官に任命。ハナ会を牽制しようとする。しかし、大統領暗殺の現場に居合わせたという理由で反乱軍に拉致され、結果的にクーデターの引き金となる。
1976年6月14日生まれ。2007年に舞台デビュー。映像作品では2012年宮部みゆき原作の『火車 HELPLESS』、シン・スウォン監督『冥王星』で注目を集めたほか、バイプレイヤーとして観る者に物語を印象付けるような役を数多く演じてきた。ドラマ「夫婦の世界」では臆病さと貪欲さを兼ね備えたキャラクターを演じ、視聴者の怒りと共感を呼んだ。
チョン・ドゥグァンの盟友にして反乱軍のナンバー２。優柔不断で臆病な正確だが、チョン・ドゥグァンの権力欲に便乗し、前線部隊である第９師団をソウルに呼び寄せるなど、クーデターにおいて重要な役割を果たす。
1980年7月5日生まれ。『悪いやつら』で彗星のごとく登場し注目を集めて以来、悪人・善人を交互に演じる珍しいキャリアを重ねてきた。韓国映画史に残る殺人鬼役とも言われる『隣人-The Neighbors-』や殺し屋でありながら善人だった『ファイ 悪魔に育てられた少年』など常に印象に残るキャラクターを演じ、観客を魅了してきた。
イ・テシン、コン・スヒョク同様、首都圏防衛責任者３名のうちの１人。チョン・サンホ参謀総長が逮捕された後、陸軍本部のB2バンカーに集まった軍首脳陣の消極的な決定に立ち向かい、最後まで強硬な姿勢を貫こうとする。
1974年12月11日生まれ。2005年『オーロラ姫』で映画デビュー。本作キム・ソンス監督『アシュラ』ではクァク・ドウォンとともにファン・ジョンミン演じる悪徳市長の悪事を暴こうとする暴力的な検察捜査冠を演じたほか、『息もできない』『哀しき獣』『7番帽の奇跡』『ベテラン』など多数のヒット作で印象的な役柄を演じている。
イ・テシン、キム・ジュニョプ同様、首都圏防衛責任者３名のうちの１人。彼らとともに首都防衛の使命を全うしようとする。
1988年4月1日生まれ。2014年「百年の花嫁」で俳優デビュー。2018年にソン・イェジンの相手役を務めたドラマ「よくおごってくれる綺麗なお姉さん」でブレイクを果たし“国民的年下彼氏”と呼ばれるようになる。その後もドラマはもちろん、映画『スタートアップ！』『ユ・ヨルの音楽アルバム』などに出演。活躍の場を広げている。
コン・スヒョクを父のように慕い、同僚たちが離脱していく中、最後まで彼に付き従う決意をする。
1984年3月13日生まれ。映画『神と共に』シリーズの事件を隠蔽しようとする中尉役、Disney+オリジナルシリーズ「ヴィジランテ」の御曹司役、更に人気シリーズ3作目『犯罪都市 NO WAY OUT』では汚職刑事を演じ、主役のマ・ドンソクを相手に青木崇高とともに堂々たるヴィランを演じ話題を呼んだ。
参謀総長襲撃の現場で、彼を守るべく反撃を試みる。
人物相関図
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映画「哭声/コクソン」の共演から良く良く知っているファン・ジョンミン。
しかし本作を観て改めてファン・ジョンミンという俳優の凄みを感じた。
彼は韓国の歴史を背負いつつ、観るものに対して時代を腑分けしてみせた。 現実はなんと非情で過酷なものなのか、と。
詳しくは知らなかった韓国粛軍クーデターの顛末を、映画は分単位で検証する。そのリアリティ、そのサスペンス、その圧倒的な迫力！
固唾を飲んでスクリーンを見つめてしまった。クーデターに抵抗する軍人たちの高潔さには、涙しかない。
韓国映画人の覚悟と情熱、そして無念の思いに、日本人観客の胸も揺さぶられるだろう。
「このことを決して忘れるな！」 本作にこめられた悲憤のメッセージに涙した。
『弁護人』『タクシー運転手～約束は海を越えて～』『１９８７、ある闘いの真実』などの傑作たちを思い出し、
社会の木鐸であろうとする韓国映画人の気高さにまたも打ちのめされた
衝撃作であり、問題作です。わたしはこの映画を全面的に推します。
日本人こそが今もっとも見るべき映画だと思います。
ギシギシと、骨が軋む音が聞こえるようだ。
二人の名優が、歴史上の人物として、全身全霊を賭けて真っ向からぶつかり合う。
リアリズムとフィクションの巧みな融合は、史実と政治をテーマにした物語の可能性を鮮烈に焼き付ける。
「今」、だからこそ。こんな映画が見たい、作りたいんだ！！
羨望と嫉妬と共に、キム・ソンス監督の強い思いと覚悟を、まざまざと見せつけられる。
キム・ソンス監督が再びとんでもない映画を生み出した。凄まじい臨場感。
恐ろしい程気合の入った俳優たち。史実の結末を知っていても想像の斜め上をいくラストと、そこから湧き上がる感情。
見ている間も見終わってからも身体の熱が上昇し続ける。一回では物足りない。何度も見たくなる映画だ。
驚愕した！実話を元にした映画とは思えない。 最高にスリリングで、圧巻の演技合戦、そして呼吸を忘れるほどのシーソーゲーム。
組織の命に踊らされ続けた、将校たちに自分を重ね合わせ、この時代を生きた市民のように憤った。もの凄い映画でした。
僕が子供の頃に韓国で起きていた衝撃の事件。たった9時間のことが、今の韓国に繋がっている。
僕は韓国のことを何も知らない。知らなきゃいけない。
事件を間近で見ているかのような緊迫感。これをエンタメとして多くの人に届けるからこそ意味がある。
見終わった後、しばらく動けなくなった。
そして、この先を調べた。 韓国の生み出したカルチャーが大好きな日本人は、見るべき映画だと思う。
ファン・ジョンミン、 こういう役をやらせたら、右にでるものはいない･･･ 漫画で、こんなキャラを描いてみたい！
忠臣蔵や二・二六事件を知っている日本人なら引き込まれる映画。
どちらが善でどちらが悪か、誰が敵で誰が味方なのか もはやわからないですが、最後まで男を貫いた人が魂の勝者です
１９７９年１０月 朴正熙大統領が暗殺された
韓国国民は 軍ではなく民による政治が始まると 期待に胸を膨らませた
１２月１３日 日本のテレビではザ・ベストテンの第３位に、 サザンの「C調言葉に御用心」がランクイン
その前の日 韓国では軍部がクーデターを起こし またしても軍が国を支配する
実はあと一歩だった 韓国で何が起きたのか・・・・"
私は、1976年にテレビ東京を辞めざるを得なくなり、 朴正煕大統領暗殺事件には強い憤りを抱いていたのだが、
残念ながらそれを訴える媒体がなかったのである。
それだけに、映画全体にみなぎっている臨場感に圧倒され、それは即ち満足感であった。
民主化とは、かくも遠きものだったのか。軍政と銃声が打ち砕いた〝ソウルの春〟。
やがて軍政は、若者のデモを踏みにじり、光州民主化を鎮圧した。
♪我は行く 若き魂がついえた あの時 あの場所…エンディングに流れる歌声が、胸を突く。
学生から「韓国カルチャーは好きですが、歴史や政治にはあまり興味がありません」と言われることがある
しかし本作を見れば、韓国カルチャーが凄まじいほどに歴史や政治を描いていることが、彼らにも伝わるはずだ
ファン・ジョンミン史上、最もムカつくファン・ジョンミンがここに…！
〝権力の亡者〟チョン・ドゥグァンを怪演した彼の一挙手一投足が、観る者の嫌悪と怒りを駆り立てる！
「母国の軍人VS母国の軍人」 そんな異常事態を引き起こした悲劇のXデーを目撃せよ！
「韓国」で「軍人」で「実話」という私の心を鷲掴みの映画。
政治家や軍人の善悪とそれぞれの立場の覚悟の有無のグラデーションがこの作品のリアルと面白さを最高ブレンドしてくれる。
チョン・ドゥグァンの「失敗すれば反逆罪！成功すれば革命だ！」は悪だけど覚悟決まりまくり。超傑作。
成功すれば革命だと嘯いて権力欲しさにとことん暴走するファン・ジョンミンがヤバすぎる！！
心底嫌いになりました！！（役作りお見事でした） これが実話を元にしているとは衝撃的。
こんな奴らに権力を持たせてはいけない…！
面白い！ 最後どうなるかわかっているのに、事態が好転することを祈りながら見た！
色んな人間の思惑が入り乱れる中、たった数時間で国が転覆していく様が恐ろしい。
「国を守る」という言葉の意味について考えさせられた。そんな側面もありながら、エンタテインメントとしての強度も高い！
脳がクタクタになるほど濃くてパワフルな作品です！ぜひ！
文句無しの最高傑作。 100点満点で言うこと無し。
実話を基に国の未来を変えたサスペンスが心臓を終始鷲掴みにし、142分があっという間に消えていきます。
そして当時の韓国を記者として伝え、残虐な光州事件を最前線で見た父から聞いていた""ソウルの春""そのまんまでした。
全斗煥の本質を存分に伝えるこの作品を父が見たらなんというのか。
本当の韓国を理解するには、絶対的に見なくてはいけない超大作です。
恐ろしい映画だ。気軽に『面白かった！』なんて言えない。圧倒的な熱量で描かれる男たちの戦いに魂が震えた。
そして、この歴史的大事件を映画化した製作陣の覚悟に胸が熱くなる。凄すぎるぜ！必見の一作だ！
これ以上はもうないと思ったところから、さらなる底知れなさを見た。
演技の織り成す尋常ではない厚みと、恐ろしいほどにたたみかけるクーデターの 凄まじいスリルとあの湿った緊張感に飲み込まれていく。
ファン・ジョンミンとチョン・ウソン 2人のやり取りは、 どんな弾丸を交えた銃撃戦よりも 激しく そして スリリングだ
途切れない緊張感と俳優陣の熱演
そして、心揺さぶられる「歴史」という事実が 見事にエンタテインメントとして昇華されたこの映画を 悪く言う人はまずいないだろう。
しかし一体、この映画は、誰に共感して観れば良いのだろうか。
誰を選んだとしても カタルシスを得た先にあるカタストロフィに 無力感を感じずにいられない。
オープニングからあっという間に引き込まれ、まるでその場にいるような臨場感に、最後まで一瞬の息もつけませんでした。
これが実話なのか。全速力で展開する緊迫感あふれた攻防戦。
ファン・ジョンミン、チョン・ウソンをはじめ錚々たる実力派俳優たちが、迫力満点の演技でスクリーンを飛び出して迫ってくる。
繊細な演出の積み重ねによって事件の大胆さと醜さが迫ってくる緊張。 権力という概念の愚かさを痛感させられます。
語りが上手いゆえのフィクションとしての面白さと、 歴史を省みる重さとが共存する作品です。