CARVIEW |
フィットとヤリスをサーキットで乗り比べるとどうなるのか? 次期型フィットRSの走りも見えてきた
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:ホンダ技研工業 173
ずんぐりしていても素直な走りのフィット
ツインリンクもてぎ 南コースで、次期型「フィット RS」の登場を占う!? とも言える興味深い試乗会が行われた。
これはモータージャーナリストである石井昌道氏、橋本洋平氏、まるも亜希子氏の3名が主催するレーシングチーム「TOKYO NEXT SPEED」と、ホンダ技研 栃木研究所の精鋭が開発を行うレーシング・フィットの試乗会で、マシンは昨年11月に2時間の耐久レースとして開催された「ミニJOY耐」でデビューしている。
合わせて当日は、同じくモータージャーナリストである清水和夫氏の呼びかけで、トヨタからも「ヤリスのハイブリッド」や「TGR Rally Challenge仕様」が参加するなど、メーカーの垣根を越えたイベントとなった。
さてさっそくレース仕様のフィットに試乗! と行きたいところだが、その前にまず市販車である「フィット e:HEV」と、ヤリス ハイブリッドを乗り比べることができたので、その違いについてもインプレッションしてみよう。
まずこの両者、同じBセグコンパクトに属しながらも、そのキャラクターが大きく違うと筆者は考えている。
フィットは初代から続く、ワンモーションフォルムが最大の特徴で、これを発売以来キープコンセプトしている。リアエンドをシャトル形状にエクステンションしたボディと、センタータンクレイアウトの組み合わせによって、可能な限り広くとった室内空間。それをホンダならではのシャシーセッティングで、気持ち良く走らせることがフィットのアイデンティティだ。
対するヤリスは、大胆な変化を遂げたチャレンジャーだ。
なぜなら小型車用の新規プラットフォームを基盤に、エンジンの搭載位置やドライバーの着座位置を見直しただけでなく、軽量化と共にコンパクト化をも実現したからである。
通常フルモデルチェンジを行えば、多くのモデルが市場の声を受けて、そのボディサイズを拡大させる。そしてこれを見た走り派はブーイング、というのがよくあるパターンだ。しかしヤリスはこのセオリーを打ち破り、小型車なのに小さくなったのである。これって、ものすごい英断だと筆者は思う。
もちろんその分室内空間は犠牲となっており、ヤリスは流行りの高いアイポイントや、広い後席の居住空間を得るには至っていない。しかしながら限られたスペースの中で最大限の視界確保に努め、また広さの需要に対してはヤリスクロスを用意するという離れ業で対処した。そうしてまで得たかったのは、物理の法則に則ったコンパクトカーとしての走りの良さ。つまりホンダとは、正反対のコンセプトなのだ。
こうしたキャラクターの違いは、今回のようなコースを走らせるとさらに鮮明になる。
フィット e:HEVの走りには、どっしりとした安定感がある。そこにはヤリスに比べ僅かに広いトレッドと、前述したシャシーセッティングがもたらす接地性の高さ、そしてちょっと重たい車重が関係している。
しっとりとした乗り心地と、極めて穏やかな操舵応答性からは想像が付かないほど身のこなしが自然だ。高速コーナーではロールを適度に抑え、曲がり込んだヘアピンコーナーでは最後まで操舵感を途切れさせない。
ずんぐりしたボディを、よくもこう素直に走らせるものだと、思わず感心してしまう。
-
- 新車価格(税込)
-
162.5 〜 236.2
-
- 中古車本体価格
-
2.8 〜 1173.7
みんなのコメント
ログインしてコメントを書く
査定を依頼する
あなたの愛車、今いくら?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
おすすめのニュース
サイトトップへ-
業界ニュース
2024.06.09
なんと[事故率]は晴天時の5倍だと!? [雨天時]のクルマの走り方は大丈夫?
-
スポーツ
2024.06.09
オプティマス・コルベット出動だ! BINGO SPORTSとトランスフォーマーのコラボカラー見参
-
業界ニュース
2024.06.09
オヤジは衝撃!? 今どきの若者にとってデートカーが[プレリュード]なんてもう古い!! 令和のデートカー5選
-
業界ニュース
2024.06.09
幻の「ピスタチオ・フェスティバル」復活希望! モハヴェ砂漠は見どころだらけでフォトジェニックです【ルート66旅_55】
-
業界ニュース
2024.06.08
スバルが「ニュル24時間」SP4Tクラス初優勝! 参戦マシンに「最新WRX」の技術を投入! クルマと人を鍛える舞台裏に迫る!
-
ニューモデル
2024.06.08
限界へ誘う「悪魔的」スーパーカー ランボルギーニ・レヴエルトへ試乗 V12+3モーターで歴代最大・最強
-
業界ニュース
2024.06.08
公募前に満員御礼!「WRCラリージャパン」の名所をラリードライバー勝田範彦選手と巡るツアーは超プレミアムイベントでした
-
スポーツ
2024.06.08
RBのドライバーラインアップ選択は“贅沢な問題”とマルコ。ローソンに加え、岩佐やハジャルにも言及
-
スポーツ
2024.06.08
元王者フランコ・ジロラミがポール・トゥ・ウイン。FL5型シビックRも1-2達成/TCR EU第3戦
-
業界ニュース
2024.06.08
630! 最高級の新型「3列シートSUV」発売! パワフルな「ターボ×ディーゼル」エンジン搭載! 特別な「オーバーランド仕様」への反響とは
-
スポーツ
2024.06.08
新型投入の「D’station Vantage GT3」が完勝! スーパーGT第3戦鈴鹿GT300クラスは最後まで手に汗握る展開でした
-
スポーツ
2024.06.08
BMWが水素レースを「評価中」。トヨタやアルピーヌとは異なり燃料電池を活用したい考え
あわせて読みたい
サイトトップへ-
コラム
2024.6.08
【77台限定】ドラレコまで標準装備して5安い!? フィアット「500X」に特別仕様車登場
-
コラム
2024.6.08
モデル末期のスバル「フォレスター STIスポーツ」 買うなら新型を待つべき?
-
コラム
2024.6.07
【世界で首位も】イタリアのサソリこと「アバルト」が日本で人気の不思議。理由は独自の“ホビー感”
-
コラム
2024.6.07
今秋導入のジープ「アベンジャー」公開 ヤリスクロスと同サイズでガソリン仕様も欲しいぞ!
-
コラム
2024.6.06
【日本にピッタリ】MINIの“オシャカワ系”クロスオーバー「エースマン」発売! LBXなどのライバルに
-
コラム
2024.6.05
【858】650psのハイパフォーマンスEV ヒョンデ「アイオニック5 N」発売
-
コラム
2024.6.05
異色のハイブリッドと内外装変更。マイチェンと呼ぶには見どころ多めな新型「ポルシェ911」まとめ
-
コラム
2024.6.05
【70年の歴史で初】コルベット E-Ray発表。6.2L V8+モーターでマッスルカーも電動四駆の時代に
-
コラム
2024.6.04
気なるところ多少あれど…スバルの頂点「レガシィ アウトバック」はとにかく快適だった
ログイン
あなたにおすすめのサービス
あなたの愛車、今いくら?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!