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- 高い実力をもつ5代目Eクラスにして中核モデル
メルセデス・ベンツ Eクラス セダン 「高い実力をもつ5代目Eクラスにして中核モデル」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 西村 直人(著者の記事一覧)
- 交通コメンテーター
- 評価
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4
- デザイン
- 3
- 走行性能
- 3
- 乗り心地
- 4
- 積載性
- 3
- 燃費
- 4
- 価格
- 3
高い実力をもつ5代目Eクラスにして中核モデル
2022.7.21
- 年式
- 2016年7月〜モデル
- 総評
- メルセデス・ベンツは最新モデルが最良かと問われればNOといえる。筆者自身、歴代のメルセデス・ベンツCクラスを4台に渡り購入してきたこともあり自信を持っていえる。ただ、メルセデス・ベンツにしても車造りの根幹に変化が訪れた。先進安全技術や電動化技術については、最新モデルが最良と言わざるを得ない。その意味で、2016年モデルのEクラスは新旧の良さを併せ持つ貴重な一台である。
- 満足している点
- 当時最先端の先進安全技術と大らなか乗り味の融合、そして今となってはどこか懐かしさを感じさせる純粋な内燃機関ならではの走行性能。これら新旧の良さを併せ持った最後のモデルといえる。具体的には、操作しやすい運転環境、先進安全技術のサポートによる長距離走行や、万が一の際の事故回避アシスト性能など、中古モデルで永きにわたり、メルセデス・ベンツを味わいたい向きにはうってつけだ。
- 不満な点
- メルセデス・ベンツに限らずだが、2015年あたりを境にして車内HMIの入れ替わりが始まっている。先進安全技術にしても、レベル3以上の自動運転を見据えた高度な運転支援技術の搭載がレベル2として広まってきた。そうしたなか、Eクラスの初期モデルは前世代の最終モデル的な位置付けだ。2020年に行った大がかりなマイナーチェンジモデルでは、新型と思えるほど各部の性能が格段に進化している。
- デザイン
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3
- 試乗した2016年モデルは主力グレードのE200アバンギャルドスポーツだった。全長4950mm×全幅1850mm×全高1455mm、ホイールベース2940mmと立派なサイズ。Cクラスとよく似たデザインながら全長で20cm、ホイールベースで10cm程度大きく、並べて見ると違いは歴然だ。グリル内にひときわ大きなスリーポインテッドスターを配置しており、これがデザイン上でのアクセントだった。
- 走行性能
-
3
- 試乗モデルの搭載エンジンは直列4気筒2.0Lターボエンジンで最高出力は184PS/5500rpm、最大トルクは30.6kgf・m/1200〜4000rpmを発生していた。トランスミッションは9速ATで後輪駆動のFR方式。パワーは必要にして十分な印象だったが、9速ATの小刻みなレシオが効いていて、走りにリズムが生まれる。5500rpmまではきっちりパワーも付いてくるので、気持ちの良い加速が楽しめた。
- 乗り心地
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4
- Cクラスとは一線を画すのがこの乗り心地だ。前後のピッチングや左右のロールがすべてゆったりとしていて、全席でなめらかな乗り心地が実感できる。秀逸なのは前席で、レザーシートの鞣(なめ)しと縫合方法に工夫を凝らし、上半身を徹底的に包み込むように作り込まれた。シート各部の電動調整機構も細かく設定でき、最適なドライビングポジションが取りやすい。正しい着座位置に座れるので、長時間のドライブも苦にならない。
- 積載性
-
3
- 4:2:4分割可倒式リヤシートを倒せば長尺物の積載が可能。とはいえセダンボディであるため、背の高い長尺物は積み込めない。メルセデス・ベンツにしてはサスペンションの張り出しが大きく、トランクリッドステーの格納部分も大きめだ。ゴルフバック+αの積載には工夫が必要。ボディサイズからすると絶対量もそれほど大きくない。
- 燃費
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4
- 試乗した2016年モデルのE200は電動アシスト機構を一切搭載しない。よって素のエンジンの力のみで走るわけだが、実用燃費はかなり伸びた。市街地走行では7km/L台後半だが、高速道路では15km/L台にまで達する。これには9速ATが大きく貢献しているようだ。ディーゼルモデル(直列4気筒2.1L)やV型6気筒3.5Lターボモデルもあったが、走行性能と燃費性能のバランスは2.0Lが良かった。
- 価格
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3
- 試乗したグレードであるE200 アバンギャルド スポーツの車両価格は727(2016年当時)と高額だった。装備内容からすれば納得だが、やはりCクラスから100以上の価格差があるため、当時から購入検討者は限られていた。当時はオプション装備品の選択幅も大きく、その意味で中古モデルを狙う場合はよく吟味されることをおすすめしたい。
- 西村 直人
- 交通コメンテーター
- WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。
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- 新車価格(税込)
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894.0 〜 1126.0
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- 中古車本体価格
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32.5 〜 1150.0
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