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トヨタ プリウスPHV 「プリウスの未来形であるPHV」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 西村 直人(著者の記事一覧)
- 交通コメンテーター
- 評価
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3
- デザイン
- 4
- 走行性能
- 4
- 乗り心地
- 3
- 積載性
- 3
- 燃費
- 4
- 価格
- 4
プリウスの未来形であるPHV
2022.6.24
- 年式
- 2017年2月〜モデル
- 総評
- セダンタイプもプラグインハイブリッドモデルとして先駆け的な存在であるプリウスPHVだが、2次バッテリー容量の大きな「RAV4PHV」、三菱「アウトランダーPHEV」、「エクリプスクロスPHEV」などSUVモデルでバッテリー積載スペースの確保がしやすいモデルが普及し始めたことで一定の役割を終えたといえる。開発中ともいわれる新しいトヨタのハイブリッドシステムとの組み合わせに期待したい。
- 満足している点
- エンジンを停止させたEVモードでの力強い走りはまさにBEVだ。電池容量が8.8kWhと限られているものの、動力分割機構であるTHS-Ⅱシステムが優れていることもあり、エンジン稼働時であっても滑らかだ。外部給電だけでなくV2Hにも対応する。
- 不満な点
- 2次バッテリー容量がEV走行距離を左右する。このことから容量増加によってファーストカーとして選ばれる可能性は増える。ただ、これによって5人乗りに変更したものを再度、4人乗りに戻すなど積載スペース確保に対応しなければならない。ラゲッジルームも減少する。よって、PHVをセダンタイプで進化させるには現在のエネルギー密度のリチウムイオンバッテリーでは限界がある。
- デザイン
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4
- 4代目プリウスをベースにプラグインハイブリッド化したPHV。外観は顔付きからテール処理まで独自のデザインを採用する。顔付きはグリルレスに近い独特なプリウスに対して、ヘッドライトこそ切れ長だがより馴染みやすい形状へと変更された。リヤウインドは空力性能を考慮して大きく湾曲させた。2枚に分割されたリヤガラス下段も独自形状。インテリアには縦型モニターを採用。
- 走行性能
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4
- 2次バッテリーはプリウスのFFモデルと同じリチウムイオンだが、搭載量を約0.75kWh→8.8kWhに増やし、プリウスでも使われている駆動用モーター(72PS)に加えて発電用モーター(31PS)を使ったデュアルモータードライブを採用。モーター走行時はプリウスよりも力強く、かつ電池容量が約12倍なのでEV走行距離も長く60㎞ある。
- 乗り心地
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3
- 1500kg台とプリウスよりも200kg程度重くなっていることから専用のサスペンション設定が施された。ただ、流れに沿ってゆっくり走らせていると重さを活かしたサス特性が功を奏して乗り味がとてもしっとりとしている。試乗はサーキットでも行えたのだが、ここではタイヤのキャパシティ不足を実感(15インチ設定のため)。ただ、一般的には広く受け入れられるだろう。
- 積載性
-
3
- ゴルフバッグ4個を収納できるプリウスに対して、搭載バッテリーを増やしたことでラゲッジルームの容量が減少。2個に減った。しかし開口面積は十分に広く、地面からフロアまでも533mmとSUVと比較すれば低いことから重くかさばる荷物も積載しやすい。リヤシートは6:4の分割可倒式。各部に収納スペースを多く配置しているあたりもプリウス譲りだ。
- 燃費
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4
- ハイブリッドモデルであるプリウスと、プラグインハイブリッドモデルであるPHVとでは、カタログに記載されている標記が異なる。プリウスの場合、WLTC値で32.1km/Lだが、PHVでは「ハイブリッド燃料消費率」となり30.3km/Lだ。実走行での燃費数値は車載計によるとプリウスと遜色なく、2次バッテリーのSOCが高い状態での渋滞路ではEV走行時間が長く、ぐんぐんと数値が伸びる。
- 価格
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4
- PHVのエントリーモデル「S」は3,383,000。プリウスのエントリーグレード「E」は2,597,000で、同一グレード名である「S」が2,731,000だ。652,000の開きがあるが、エコカー減税や各種補助金によって、約607,000の優遇が受けられる(適応には条件があり、時期により金額は異なる)。よって、実質的には価格差は45,000程度に収まる。
- 西村 直人
- 交通コメンテーター
- WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。
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- 中古車本体価格
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49.0 〜 363.0
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- 新車価格(税込)
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338.3 〜 401.0
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