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『コンパクトカーEVの傑作』 BYD DOLPHIN 2023年モデル evnorinoさんのレビュー・評価
DOLPHINの新車
新車価格: 363〜407 万円 2023年9月20日発売
DOLPHINの中古車
中古車価格: ― 円
自動車(本体) > BYD > DOLPHIN 2023年モデル > Long Range
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2024年4月14日 14:30 [1834720-1]
満足度 | 5 |
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エクステリア | 5 |
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インテリア | 4 |
エンジン性能 | 4 |
走行性能 | 5 |
乗り心地 | 5 |
燃費 | 4 |
価格 | 3 |
もともと2020年日産リーフ40kwhを所有しており、2023年BYDドルフィンロングレンジ58kwhを購入して2台運用しています。2024年2月にドルフィン納車後2か月ほど経ったため、リーフとも比較しながらレビューしていきます。(2024年4月時点執筆)
【エクステリア】
パッと目にはコンパクトカーらしい丸くてかわいらしいフォルムですが、サイドパネルのV字ラインや組紐を模したテールライトなど細部にエッジが効いている部分もあり、個性のある良いデザインだと思います。外観も内装も好みによってダサいと感じる人もいるでしょうが、個人的にはかわいい系のコンパクトカーのデザインとしては好きです。
【インテリア】
海の中の魚や波のような曲線的なラインを多用した、遊び心のあるデザインのコンセプトです。
ただし決してちゃちい感じや安っぽさはなく、ハードプラスチックによる造形に、手が触れる部分にはソフトマテリアルをうまく組み合わせて、むしろ内装としては一つ上の車格のような高級感を感じます。
特筆すべきはシートの座り心地のよさで、合成皮革のしっとりした手触りと高反発でホールド感のある座り心地で、このクラスでは非常に高水準のシートだと思います。リーフは合成繊維製の平板で反発力のないシートで、2~3時間運転すると腰が痛くなりますが、ドルフィンは長時間運転しても比較的大丈夫です。
【エンジン性能】
EVなのでモーター性能ですが、加速し始めてから時速100キロ超に達するまではかなり早く、高速道路を走行していても凡百のガソリン車はあっという間に抜き去ります。ロングレンジではない素のBYDドルフィンは出力が半分程度に落ちるため、かなり感じが違うかもしれません。
【走行性能】
同じBYDのATTO3などでも言われていることですが、高張力鋼を多用した剛性の高い車体と自社開発の統合EV車両プラットフォームのおかげで、実は基本的な走行性能が高いという点がBYD車の一番の売りです。BYDドルフィンも低重心で安定していて滑るように走る感じで、日本のガソリン車と比較しても走行性能は非常に優れていると思います。特にカーブを曲がる際に、地面に吸い付くように転回していく感覚はかなり気持ちよさがあります。
【乗り心地】
EVなので静粛性が高いのはもちろんですが、窓ガラスは一重ガラスのため、高速走行時には風切り音がそれなりに聞こえてきます。おそらくサスペンションや車両制御はかなり軟らかめに調整されているように思われ、どちらかというとゆったりした感じの乗り心地で、段差を乗り越えるときもさほど気になりません。
日産リーフもガソリン車のコンパクトカーに比べると走行性能も乗り心地もとても良いのですが、BYDドルフィンに乗った後で日産リーフに乗ると、リーフの方が路面からのゴーっという音がちょっとうるさく、ゴツンゴツンという突き上げや車の制御もちょっとバタバタしているようには感じます。
【燃費】
ドルフィンは空力性能があまり良くないため高速走行時の電費は良くないといわれていますが、時速100kmくらいで巡行している分には思ったよりも電費が良く、そこそこ長距離を走れます。
日産リーフとBYDドルフィンLRで、同じように半分街中/半分高速道路という感じで走ってみた感じでは、日産リーフ40kwhは実際の走行可能距離としては220km、BYDドルフィン58kwhは実際の走行可能距離としては380kmくらいでしょうか。イメージとしては日産リーフが1kwhで5-6km走行する感じ、BYDドルフィンLRは1kwhで6-7km走行する感じで、ドルフィンLRの方が重量が重いにもかかわらず明らかにリーフより電費は良いです。
またEVを外出先で充電する際に重要な充電受入性能という点では、BYDドルフィンLRは電池残量85%に達するまでは安定して60kwhくらい入ります。日本の急速充電器は時間課金制のため、ドルフィンLRは20-30kwhしか入らないリーフに比べて充電料金が実質的に1/2から1/3で済みます。
【インテリジェント機能】
ドルフィンは車線維持や前車追随などのADAS運転支援機能が標準装備されており、どちらも運転者が随時発動することができ、かつまあまあ高性能だと思います。車線維持の方は白線がかすれているような道路でも使えてそれなりのカーブでも曲がってくれるので便利ですが、二車線道路の黄色の中央線の認識が若干苦手なように感じられて、ちょっと右に寄りがちになる傾向があります。前車追随はまったく問題なく、前方1カメラのみによる認識とは思えないくらい自然に追随してスムーズに発進、ゆっくり停止します。リーフの車線維持機能は車が可能と判断した時に自動的にしか発動・解除できず、前車追随もカメラの認識範囲が狭いのか、カーブや割込み離脱の度に前車を見失っては急加速しようとする不安定さもあり、運転支援機能は日産よりもBYDの方がはるかに進んでいます。
情報機器システムについては、ドルフィンにはアンドロイドベースの車両制御OSが搭載されていて、中央の縦横回転式大画面ディスプレイを使ってタブレット端末のようにタッチ操作します。シフトノブや運転モード切替、エアコン制御などはディスプレイ外に物理ボタンも残されているので、運転関係の機能はよそ見をして画面をのぞき込んだりせずにボタンで操作できます。
【価格】
上記のレビューの通り、私も非常に良いEVだとは思いますが、大衆ブランドのコンパクトカーであることを考えると、本来はもう少し低い価格が適正ではないかと思います。中国本国ではドルフィンは200万円台で発売されていることも考えると、早く日本でもこのレベルのEVが補助金なしでも300万円以内で買えるようになってほしいです。
【総評】
総合的に見て、価格があと100万円安ければ街乗り車としてガソリン車のコンパクトカーを駆逐するくらいの実力だと思います。ATTO3と同様に世界中でよく売れているので、今後も継続的にアップデートされながらBYDを代表するロングセラーモデルになり、価格も下がることが期待できるのではないでしょうか。
- 乗車人数
- 1人
- 使用目的
- 通勤・送迎
- 買い物
- レジャー
- 仕事用
- 頻度
- 週3〜4回
- 重視項目
- 快適性
- 価格
- レビュー対象車
- 新車
- 購入時期
- 2024年2月
- 購入地域
- 東京都
- 新車価格
- 407万円
- 本体値引き額
- 0円
- オプション値引き額
- 0円
※値引き額は参考値ですので、詳細は各ディーラーにお問合せください。
参考になった7人
「DOLPHIN 2023年モデル」の新着レビュー
レビュータイトル | 満足度 | 投稿日時 |
---|---|---|
コンパクトカーEVの傑作 | 5 | 2024年4月14日 14:30 |
コスパ最強EV | 4 | 2024年4月9日 21:29 |
気持ちよく乗れています。使ってみて今のところ特段問題は無し。 | 4 | 2024年3月23日 21:47 |
既に世界一 | 4 | 2024年1月16日 22:58 |
コスパは最高だと思います。 | 4 | 2023年11月30日 17:26 |