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トヨタ クラウン(クロスオーバー) 「開発はデザイン最優先」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 工藤 貴宏(著者の記事一覧)
- 自動車ジャーナリスト
- 評価
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4
- デザイン
- 4
- 走行性能
- 4
- 乗り心地
- 5
- 積載性
- 5
- 燃費
- 4
- 価格
- 3
開発はデザイン最優先
2022.11.22
- 年式
- 2022年7月〜モデル
- 総評
- 威風堂々としたフォルムじゃないとか、エンジン縦置き後輪駆動じゃないとか、これまでの伝統を捨てたことに対しては異論もあるでしょう。しかし、「過去ばっかり振り返らないで前を向く」というのが新型クラウンの裏メッセージ。それを受け入れることができる人だけが、新型クラウンを選ぶ資格があるのだと思います。
- 満足している点
- 個性的なスタイル。快適な乗り心地。走りが楽しい「RS」。クルマとしての魅力は相当高いです。でも、決め手はやっぱりスタイルでしょうかね。
- 不満な点
- 「GOOD」をスタイルとしたものの、あまりにも個性が強すぎるので「NO」という人もいることでしょう。そういう人には向きません。しかし、それはトヨタもわかってやっていること。今どきのクラウンは昔のクラウンのように八方美人ではない、と考えるのが正解でしょうね。
- デザイン
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4
- 「今までのクラウンはいったい何だったの?」と思わせるくらいの斬新さ。ここまでアバンギャルドに生まれ変わるとは驚きです。開発スタッフによると開発は「とにかくデザインを優先」で進められたのだそうです。というわけで選ぶ側としてはこの突き抜けたデザインを「受け入れられる」もしくは「受け入れられない」で判断するしかないですね。一つだけ間違いないのは、「モノトーンカラーにすると2トーンほどは個性が目立たない」ということです。その解釈はお任せします(クラウンのデザインをどう感じているかにより受け取り方が異なるはずです)が、色の印象は大きいです。
- 走行性能
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4
- FRをやめてエンジン横置きFFベースの、後輪をモーターで回す電動4WD。駆動レイアウトに関しても大転換を図った新型の走りは気になりますよね。結論から言えば、ドリフトをする人でもない限りは心配無用。気持ちよく走ります。パワートレインは2種類ありますが、燃費よりも走りの楽しさという人はRSに搭載される圧倒的な動力性能が自慢の「デュアルブーストハイブリッド」がオススメ。いっぽうで燃費や滑らかさ重視なら「シリーズパラレルハイブリッド(従来の呼び方は『THSⅡ』)」がいいでしょう。
- 乗り心地
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5
- クラウンの「外せないポイント」としてかなり頑張ってきたことがわかります。昨今のトヨタ車は総じて乗り心地がいいのですが、新型クラウンは「さすが」と納得させられる快適性です。19インチと21インチが設定されているタイヤは19インチのほうが乗り心地良好ですが、21インチでも問題ありません。残念なのは、後席の電動リクライニングなど後ろに座る人のための上級装備がスポーティグレードの「RS」にしか装着できないこと。なぜ? 開発者によると「そういう声が多く届いているので対応を考えている」とのことです。
- 積載性
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5
- トランクを見ればわかるように「ハイブリッドだから」という言い訳は一切不要。低い床に大型セダンクラスに見合う十分な奥行きがあって実用的です。容量としては450L。ゴルフバッグが3つ積載できます。ちなみに北米仕様にはあるトランクスルーの採用がない(中央部が貫通するアームレストスルーは日本仕様も採用する)のはなぜかといえば、日本仕様の車体はボディ剛性を重視したから。北米仕様はオールシーズンタイヤを履くのでボディ剛性が落ちても許容できたが、日本仕様はハイグリップタイヤを履くので徹底的に車体剛性を上げたのだそうです。
- 燃費
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4
- 選ぶパワートレインによって大きく違います。2.5Lエンジンを積む「シリーズパラレルハイブリッド」は22.4km/Lとこのクラスとしては驚異の燃費ですが、2.4Lエンジンを積む「RS」の「デュアルブーストハイブリッド」は15.7km/Lに留まります。ぜんぜん違うのです。その理由は、ハイブリッドシステムの考え方。燃費重視の前者に対し、後者はドライバビリティを最優先。好みに応じて選べるのはうれしいですね。
- 価格
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3
- ベーシックな「クロスオーバーX」は435で先代のボトムグレードよりも安いプライスタグです。ただしナビ(ディスプレイオーディオ)が付かないなど装備もシンプルなので、「クロスオーバーG」以上を狙いたいところ。ライバル不在のため比べようがないのですが、関係として近い「レクサスES」よりはリーズナブルですね。
- 工藤 貴宏
- 自動車ジャーナリスト
- 1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。
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